top of page

タクールが故郷での思い出話として語った
​ランジット・ラヤの貯水池の様子

 

 1885年7月13日(月)の「コタムリト」の中でタクール、聖ラーマクリシュナは昔の思い出話としてランジット・ラヤの貯水池に関する不思議な出来事を信者たちに話して聞かせてくれました。

 その不思議な出来事が起こった現場に、2015年11月にラーマクリシュナ研究会のメンバーがラーマクリシュナにゆかりの聖地を巡礼した際、カマールプクル郊外にあるランジット・ラヤの大きな貯水池、及びランジット・ラヤが建てた女神を祀った礼拝堂などを訪れることが出来ました。その時撮られた写真の提供がありましたのでここでご紹介いたします。

ランジット・ラヤ​の貯水池などの写真

※ 写真をクリックすると拡大画面に切り替わります     

1885年7月13日(月)「コタムリト」より

すぐれた修行の結果、ナーラーヤナがその人の子供としてお生まれになることがある。

郷里に行く途中にランジット・ラヤの大きな貯水池がある。

ランジット・ラヤの家に大実母(バガヴァティー)が娘になってお生まれになった。

今でもそれを記念して、チョイトロ月には年祭が行われているんだよ。

そこへ行きたくてたまらないんだが ―― 今は無理だ。

 

ランジット・ラヤはあの辺の地主だった。きびしい修行を神に捧げたことによって、自分の娘という形であの御方を手にいれた。

彼は娘に対して、それは、それはやさしかった。

娘もそのやさしさに応えて、ほとんど父親のそばから離れないほどだった。

ある日、彼は地主としての用事で大そう忙しかった。

娘は ―― 子供は誰でもそうなように、

『ババ(お父さん)、これは、なーに? あれは、なーに?』

と聞きながらつきまとった。

父親はやさしい声で、

『マー、お利口だからあっちへ行っておいで。お父さんはご用がいっぱいあるんだから ―― 』

と言いきかせたが、娘はどうしても立ち去ろうとしない。

終いに彼は何の気なしに、

『お前、あっちへいけ』

と邪険に口走ってしまった。

マーはそれを口実にして、家から出ていってしまいなすった。

そのとき、一人の貝飾屋が道を通ったので、それを呼びとめて、貝の腕輪をつけた。

『代金は、家のこれこれの手箱のなかにお金があるから、そこからとってちょうだい』と言ったきりそこから立ち去って、二度と姿を見せなかった。

一方、貝飾屋は代金をもらうために地主邸に行き、わけを話した。

娘が邸内にいないのを知った家の人々は、皆探しに走った。

ランジット・ラヤは四方八方に人をやって探した。

むろん、貝飾りの代金は、娘の言った箱のなかの金から支払われた。

ランジット・ラヤが声をあげて泣きながら、その辺をあてもなくうろついていると、人が来て貯水池に何か見えると言う。

皆して池にとんで行って見ると、貝の腕輪をした手が水の上に出ていた。

あれよ、あれよ、といっている間に、それもすっかり見えなくなった。

それで、今でもずっと毎年お祭をして、チョイトロ月の黒分十四日に大実母のお祭をしているんだよ。

(校長に) ―― みんな、ほんとにあった話だよ。

 

bottom of page